加速する脳ミソ

無能が日々を綴るブログ

映画 ワンダーウーマン 感想

映画「ワンダーウーマン」を見た。

字幕で。

普段吹替でしか映画を見ないが、何となく字幕にした。

ワンダーウーマンの制作背景などはTBSラジオたまむすびで町山智浩さんが詳細に語っているので、是非とも見てほしい。

とても参考になる。

http://miyearnzzlabo.com/archives/43736

以下、自分の感想。

 どうも過去作品から考えてDCコミックスの実写映画化は失敗するらしい。

と思っていたのは、スーサイドスクワットまで。

ワンダーウーマンはスーパーマンバットマンも真っ青な文字通り「最強の女」がバッタバッタと敵をなぎ倒していくものだった。

過去作のように陰鬱なストーリーばかりでないし、序盤は笑いどころの連続である。

さらに全世界でワンダーウーマンを通してフェミニズム論が交わされるというのはすごいことである。

この映画は面白い!

大成功だ!

 

というのが映画評論サイトでのみんなの感想だった。

正直成功ではあるが、大成功だとは思わなかった。

とは言っても十二分に面白かったので、ワンダーウーマンファンやフェミニズム学者なひとは憤らずに読んでほしい。

ただの感想だから。

 

 

ワンダーウーマンことダイアナがローマの休日のごとく、初めての世界に戸惑ったりする場面。

ギャグ的に見せて、彼女はこの世界のことは何も知らないんだなという印象を植え付けさせる。

このシーンの前にもスティーブに対してまたは男や性については知識でしか知らないという姿勢を見せる。

ここまでは何も知らないお姫様という可愛らしい感じであった。

 

また戦場に行くと戦地に追われた人々がダイアナに助けを求めてダイアナはそれに応えようとしたり、スティーブのスパイらしい作戦を否定したり正義感の一面を見せる。

しかし正義感、英雄感というのは一般人から見れば無謀でばかばかしい行動に感じられ、彼女には世間知らず、幼いという感想より我儘女にしか見えなかった。

会議中のnヶ国語話せるだとか博識アピールした後なのでなおさらであった。

アマゾンの群れから脱却したと思ったら、昔の教えにとらわれ、更にそれを思い込みで行動し、仲間を危険にするという主人公自体がいらない存在になろうとしていた。

更に思い込みで敵を殺し、あーあこれで戦争止まらねえわ、戦争はそんなに簡単なものじゃないんだよ?的な教訓をダイアナに突き付けて絶望に突き落とすのかと思いきや、こいつ一人倒せばハッピーエンドです的なラスボスが自ら出てきて正体もばらして、愛のパワーで勝っちゃうし、しかもハッピーエンドでしたし。

どこら辺を描きたいのかよくわからない映画だった。

 

正直この映画をフェミフェミ言って絶賛してる連中はこれで満足なのか?って思ってる。

ダイアナは神に作られた神を超えるチョーつえー女戦士で、男の決めたルールだとか世界を腕力でぶっ壊していく映画にしか感じられなかった。フェミの観点からいうとね。

もっと力のない女性が与えられた力でなく努力して勝ち取った勝利というものが見たかった。まあ、ワンダーウーマンじゃなくていいやって話になるけど。

ていうかヒーロー映画じゃなくてもいいやって話になるけど。

つまり力に訴えるヒーローが力で抑圧されてきた女性を表現するのは難しいのでは、と私は考えたわけです。

 

そう考えるとワンダーウーマンよりは同監督の前作「モンスター」のほうがフェミ論的には語られるべきだと思うけど。

 

こんなにグチグチ書きましたけど、決して面白くない訳ではありません。

評価60点くらいで過去のDCシリーズの中では一番でした。

スーサイドスクワット? マイナス一万点……

 

余談。

しかしツイッターを見てみると町山に感化されたひと多すぎ。一字一句同じコピペバカもいるし。自分で調べようと思わんのかね。まあ自分は調べてないけど。

水道橋博士が言ってたように町山智浩の話にはそっくりそのまま引用して誰かに自分の知識のごとく伝えたくなる魅力があるのかもしれない。

 

 

 

 

 

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